結婚、出産、将来…周りと比べて、このままで良いのだろうか。
10年前に思い描いていた人生と全然違う…。
人生に焦りを感じる、不安に押しつぶされそう、そんな想いを抱えている方は「クォーターライフクライシス」に陥っている状態かもしれません。
今、人生に迷いや不安を感じている方はこの記事を読んで、ぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
「クォーターライフクライシス」とは?
クォーターライフクライシス(Quarter Life Crisis QLC)とは、人生100年時代のちょうど4分の1に差し掛かる20代後半から30代半ばに陥りやすい幸福感の低迷時期のことを指します。
多くの方がこの時期、理想と現実のギャップに不安を感じたり、他人と比べて自分の存在を過少評価したり、結婚、出産のライフイベントに焦りを感じたりと、自分の人生や自分の在り方に悩む状況のことを言います。
もともとクォーターライフクライシスは欧米などで広く浸透した概念であり、最近それが日本でも知られるようになってきました。
「クォーターライフクライシス」の5つのフェーズ
グリニッジ大学のオリバー・ロビンソン教授は、クォーターライフクライシスを以下5つのフェーズに分類しています。
【フェーズ1】選択の後悔 自分が決断した人生の選択のせいで、閉じ込められているように感じる。『あの時』の選択に後悔しつつも、そこから抜け出せないでいる段階。 【フェーズ2】現状の模索 抜け出せない状態から、『このままではいけない』と考える。何をしようか考え、準備を始める段階。 【フェーズ3】決別と新たな選択 自分自身を『縛り付けていた選択』を手放す時期。今一度自分の心からの欲求を見つめ直す段階。 【フェーズ4】人生の再構築 ゆっくりと自分の欲求や理想に向かって再び人生を歩き始める段階。 【フェーズ5】人生のリスタート 自分の欲求、理想、在り方に対して熱意を持って取り組む段階。(フェーズ5に辿り着ければ、クォーターライフクライシスは解決する) |
このフェーズを順番通り進むのか、それとも行ったり来たりしながらフェーズ5に至るのかは人それぞれですが、だいたいの人はこのようにしてクォーターライフクライシスを解決していきます。
「クォーターライフクライシス」の心の症状
クォーターライフクライシスに陥る人の心の症状として、うつ、不安感、孤独感、焦燥感、自己不信、自己疑念などが挙げられます。

また他者と自分を比べることで起こる精神的ストレスや、選択の後悔により自身を責める行為もこれに該当します。
いずれにしても心的負担を感じた場合は、ここからどうするべきかを冷静に考え、問題を解決する対策を適切にとっていきましょう。
「クォーターライフクライシス」が起こる原因とは
ここからはなぜクォーターライフクライシスが発生するのか、その原因を掘り下げていきたいと思います。
SNSの普及

現代ではインターネットやSNSで、気軽に他人の成功や華やかなプライベートを見ることができるようになりました。
大きな活躍から結婚・出産といったライフスタイルまで、様々な方面で他人の人生に目を向けては自分と比較し、気づけば自己否定を繰り返しがちに。
自分が持っていないもの探しをして、自分と他人を比べて『足りてない』という錯覚に陥り、クォーターライフクライシスを発生させていきます。
平均寿命の長期化
平均寿命が伸びてきていることで、今後の人生にかかる経済的な不安を感じることも原因のひとつと言えるでしょう。
コロナ禍以降は特に社会情勢が不安定になり、経済的な余裕の無さから人生設計が狭まり、人生を悲観してしまう傾向が高まりつつあります。
それに加えて、老後における生活費や医療費などはいくら蓄えがあれば十分なのか、などの経済的な危機感が未来を不安視して幸福度が下がり、クォーターライフクライシスを引き起こす原因となっています。
キャリアの積み方の多様化
今や終身雇用は崩壊し、会社員という雇用形態でさえ不安を感じる時代となりました。
代わりに副業や個の持ち味を活かしてSNSの発信をするなどのスキルを得てキャリアにしていく人も多い時代です。
会社に帰属することなく独自のスキルを積み上げることができ、自分の可能性を広げることができる一方、スキルやキャリアの積み方が多様化し、どのように積むことが自分の将来にとって最適解なのか迷いが生じやすくなる傾向にもあります。
正解のない道を自分で選択しなければならないプレッシャーは、精神的に不安定な状態に陥りやすくなると言えます。
なぜ30代女性が「クォーターライフクライシス」に陥りやすいのか
キャリアの停滞や方向性の迷い

社会に出たての20代とは違い、30歳頃にもなると自分の業務能力を俯瞰できるようになっていきます。
またその頃になると同期が大きな成功を収めたり昇進するといったことが起き、人との能力の差を感じ始めるかもしれません。
この差に対して焦りや不安を覚え『この仕事を続けていても成長できないのではないか』、『このままここにいても良いのだろうか』といった、キャリアや会社に対して壁を感じ始める時期にもさしかかります。
そのまま会社に留まるべきか、それとも別の会社に転職するべきか、あるいは何か新たなスキルを身につけるべきか…などの考えによって意思決定を下すことは容易ではなく、目指す方向性に迷いが生じやすくなります。
キャリアは経済面に直結する分、悩みが深くなる傾向にあります。
理想と現実のギャップ
理想の年収、理想のパートナー、理想の暮らし…など、未来の人生に期待していたことが理想通りにならなかったことに、現実とのギャップに落胆してクォーターライフクライシスを発生する原因に繋がります。
理想通りに歩めなかったことに対して『選択を間違えたのではないか』、『このままで良いのだろうか』と不安を抱きやすくなります。
そもそもクォーターライフクライシスは真面目で意識が高い人がなりやすいため、設計した人生を歩めないことに強いストレスを生じさせやすいでしょう。
人間関係の変化
友人が結婚や出産、あるいは転職でライフスタイルが変わっていき、心の内を気軽に相談したり共感できる相手がいなくなっていくことで、ネガティブな感情を誘発させやすくなります。
今まで一緒に過ごしていた友人たちが、それぞれの幸せを手に入れたように思えて、疎外感や孤独感が増し、心的ストレスがかかる状況に陥りやすくなります。
結婚・出産へのプレッシャー
友人の結婚式に参列したり、出産の報告を受ける度、仕事ばかりしている自分は『このままで良いのだろうか』と焦りや不安を感じやすくなります。
結婚というライフイベントは相手があってこそなので、自分だけではどうしようもないことに余計にストレスを抱えやすくなります。
今はあえて結婚しない、子供は作らないといった意思決定をしている女性も多く、色んなライフスタイルが存在しているからこそ、自分のライフプランを設計し決定することに戸惑いや不安を覚えやすい傾向にあります。
「クォーターライフクライシス」を乗り越えるヒント
自分の心と徹底的に向き合う
自分の本当に欲しいもの、何をしたいのかを探るために、徹底的に自分の心と向き合う時間を持ちましょう。
忙しい中でそのような時間を持つこと自体難しいかもしれませんが、1日のうちの5分だけでもノートやスマートフォンのメモ機能に、今の自分の気持ちを書き綴って心と対話することをおすすめします。
書いていくうちに、段々と深層心理にある自己欲求を突き止めることができるからです。
そこからクォーターライフクライシスの5つのフェーズに沿って、解決まで人生の再選択をすることになるのですが、きちんと自己欲求を理解することで、心から納得のいく未来を手に入れることができるでしょう。
他人と自分を比べるのをやめる
クォーターライフクライシスの起こる原因のひとつに、他人を意識する行為が挙げられます。他人と比べることで自己肯定感が下がり、漠然とした不安や焦りを感じてしまうことが要因です。
SNSなどで友人や他人の成功体験や幸せな姿を見る度に自分と比較してしまいがちですが、他人の人生と自分の人生はそもそも違うということを意識し、自己欲求とは何か、今できる自己研鑽とは何かを考え、常に『自分』を心の中心に置くと良いでしょう。
自分に目が向くことで自己肯定感が上がり、人生の質も向上しやすくなります。
しばらくSNSと距離をとることも精神的なストレスから解放されやすくなるので、週末はスマートフォンの電源を切って自分とのデートも良いかもしれません。
勇気を出して新しいことにチャレンジしてみる
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今までやらずにいたけれど、やってみたかったことにチャレンジしてみるのもクォーターライフクライシスを解決する手だてになるでしょう。
無理のない範囲でですが、副業や新しい趣味を見つけることで今まで置かれていた環境に新しい風を吹き込み、ポジティブな気持ちで人生と向き合えるきっかけづくりができます。
仕事とは別に没頭する時間が増えることで悩む時間が減り、精神の健全性も保たれやすくなります。
またそれがきっかけで新たなビジネスチャンスに巡り合えたり、新しい人脈が構築できたりと、人生の転機がおとずれる…ということもあるかもしれません。
いずれにしても行動することで人生が拓けるので、何か気になっていることがあればどんどんチャレンジしてみましょう。
信頼できる人に相談する

悩みや辛い気持ちは、誰かに吐き出すことでスッキリします。信頼している先輩や親、あるいはメンターに相談することで心的負担を軽減できるでしょう。
世界中の人々もクォーターライフクライシスを経験しているという調査結果があり、年々増加傾向にあります。
それだけ誰もがクォーターライフクライシスの悩みを抱え、そして乗り越えてきたのです。
身近な人たちもその悩みに葛藤した分、リアルな体験談とともにきっと相談内容に共感してもらえることでしょう。
⭐️ 大切なことは、辛い気持ちでいる時は1人で抱えずに誰かと共有することです。
まとめ
クォーターライフクライシスは、SNSや社会の複雑な要因などから引き起こされますが、誰もが通る道でもあります。
この時期は自分の人生を見つめ直すチャンスと捉え、望む生き方を手に入れるまでの道のりだと思い、冷静に自分と向き合いましょう。
焦らずに自分の行動や成果に着目し、一歩一歩進むことで道は拓かれます。
悩み葛藤しながら進む先には、きっと自分の納得のいく未来を手に入れられることでしょう。
自分を信じて、周りを頼りながら乗り切ってくださいね。
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この記事の執筆者

倉嘉れんね
NARD JAPAN認定 アロマ・インストラクター取得
ライター/絵本作家。アロマセラピストとして8年間従事し、多くの女性の心と体の揺らぎに寄り添う。心や体の変化に伴う相談を受けてきた経験から、セラピスト活動の一環として大人の癒しのための絵本作家活動も行う。